明治安田生命J1リーグ 2021 第2節 徳島ヴォルティス 対 ヴィッセル神戸
明治安田生命J1リーグ 2021 第2節 徳島ヴォルティス 対 ヴィッセル神戸
Jリーグも今週で第2節を迎え、各地で盛り上がりを見せています。
今回は海峡ダービー、徳島ヴォルティス対ヴィッセル神戸の試合をボランチの選手を中心に解説します。過密日程が続く中での両チームの戦いに注目です。
チーム紹介
まずは両チームのチーム紹介からです。
徳島ヴォルティス
前節、アウェイ大分トリニータ戦を1対1で引き分けた徳島ヴォルティス。
監督 ダニエル・ポヤトス(代理:甲本偉嗣ヘッドコーチ)
フォーメーション 4-2-3-1
ヴィッセル神戸
ACLベスト4、天皇杯優勝のトルステン・フィンク前監督の電撃退任から引き継ぐ形で指揮を取る三浦淳宏監督。
イニエスタ選手を怪我で欠くなかチームとしての「バルセロナ化」を進めることができるのか注目です。
監督 三浦淳宏
フォーメーション 4-4-2
ボランチ:山口蛍、セルジ・サンペール⇄郷家友太
試合結果と両チームスタッツ
6 シュート 2
3 枠内シュート 0
37% ボール支配率 63%
177(74%) パス(成功率) 321(84%)
0 オフサイド 0
0 コーナーキック 1
6 ファウル 6
0/0 警告/退場 1/0
11 シュート 12
7 枠内シュート 4
39% ボール支配率 61%
368(73%) パス(成功率) 610(82%)
0 オフサイド 2
1 コーナーキック 5
10 ファウル 10
1/0 警告/退場 2/0
両チーム ボランチ選手の試合への関わり
両チーム共にボールを支配してゲームを進めるスタイルを取るチーム同士、見応えのある中盤の攻防が多い試合でした。
その中でも藤田譲瑠チマ選手のボール奪取力は際立っていたように思います。
徳島ヴォルティスの先制シーンも藤田譲瑠チマ選手のボール奪取からでした。
代表歴のある山口蛍選手に気後れすることなく挑んでいく姿には野心を感じます。山口蛍選手も藤田譲瑠チマ選手のプレスに対してうまく体をぶつけてからボールタッチでいなして縦にパスをつけるなど経験値の高さを見せつけてくれました。
セルジ・サンペール選手と岩尾憲選手に関しては、表立って目立つプレーをするというよりは堅実にゲームを組み立てる役割が多かった試合だったように思います。
ドウグラス選手が出場してからは岩尾憲選手のところで力負けをしてしまうシーンがありましたが、J2の頃にはあまり見られなかったシーンではないかと思います。
フィジカル能力の高い外国人選手が多いJ1ですが今後この辺りを岩尾憲選手、そして徳島ヴォルティスがどのように対処していくのか注目ですね。
J1リーグ 2021 第1節 徳島ヴォルティス 対 大分トリニータ
J1リーグ 2021 第1節 徳島ヴォルティス 対 大分トリニータ
前日の開幕戦に続き、Jリーグ第1節徳島ヴォルティス対大分トリニータの試合をボランチの選手を中心に振り返っていこうと思います。(※CMFを含みます)
昨シーズンJ2優勝を果たし、7年ぶりにJ1の舞台で戦う徳島ヴォルティスと片野坂体制6年目で3年目のJ1を迎える大分トリニータとの一戦です。
チーム紹介
まずは両チームのチーム紹介からです。
徳島ヴォルティス
昨シーズンはリカルド・ロドリゲス監督の下、悲願のJ2優勝を果たしました。ダニエル・ポヤトス新監督の下でスペイン仕込みのサッカースタイルの確立を図っています。しかし、コロナによる入国制限で補強した外国人選手と新監督が入国できずにシーズンを迎えるというトラブルを抱える中どのようなサッカーを見せるのか注目です。
監督 ダニエル・ポヤトス(代理:甲本偉嗣ヘッドコーチ)
フォーメーション 4-2-3-1
ボランチ: 岩尾憲、藤田譲瑠チマ
大分トリニータ
大分トリニータは片野坂監督の下J1で3シーズン目を迎えます。当初から注目を集めている「擬似カウンター」は今年も見られるのでしょうか?一方で、片野坂監督1年目からの主力選手の移籍があった今シーズン連携面がどうなるのかにも注目です。
監督
フォーメーション 3-4-2-1
試合結果と両チームスタッツ
1 シュート 9
1 枠内シュート 5
34% ボール支配率 66%
205(78%) パス(成功率) 373(88%)
0 オフサイド 0
0 コーナーキック 1
4 ファウル 3
0/0 警告/退場 0/0
10 シュート 13
7 枠内シュート 7
37% ボール支配率 63%
382(77%) パス(成功率) 617(84%)
0 オフサイド 0
4 コーナーキック 4
9 ファウル 5
0/0 警告/退場 0/0
両チーム ボランチ選手の試合への関わり
前半は徳島が前線からのプレスでボールを奪いしっかりと組み立ていくゲーム展開となりました。ボランチの岩尾憲選手は長短のパスでリズムを作り藤田譲瑠チマ選手がセカンドボールの回収をするシーンが多い印象でした。また、両ボランチ共に深い位置まで下がらずに相手FWの脇でボールを受けることでビルドアップを優位に進めていました。
一方、大分は前半は前線からのプレスに苦しんでいました。3バックに対して3枚でプレスにくる徳島に対して一人のボランチが加わり4枚でボールを回す展開でしたがうまく中盤や前線の選手にボールを供給できていない印象でした。前半に関してはサイドのスペースへのロングボールも走り込む選手がいないシーンが続きました。
しかし後半に入ると一転して大分が試合のペースを握ります。GKも積極的にビルドアップに参加し最終ラインとボランチで優位にボールを保持してそこからロングボールで擬似カウンターに持っていくという長所がよく出ていました。
徳島はDFラインの選手交代が続き最終的には岩尾憲選手が最終ラインに下がってゲームを組み立てるシーンが増えました。
結果は1-1の引き分けでしたが、前後半でそれぞれが特徴を出していた戦術面で見応えのある試合だったのではないでしょうか?
個人的にはJ2屈指のボランチで徳島を優勝まで導いた岩尾憲選手がJ1の舞台でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみです。
また、徳島には岩尾憲選手、藤田譲瑠チマ選手の他にも小西雄大選手や鈴木徳真選手といった良いボランチの選手が多いので、今後の徳島のボランチの組み合わせにも注目です。
J1リーグ 2021(第1節 川崎フロンターレ 対 横浜Fマリノス)
J1リーグ 2021(第1節 川崎フロンターレ 対 横浜Fマリノス)
いよいよ2021年シーズンのJリーグが始まりました。コロナ禍でハードスケジュールが続くJリーグですが、今年はどの選手が活躍してどのチームがタイトルをとるのでしょうか?本ブログでは、J1の試合をボランチの選手を中心に振り返っていこうと思います。開幕ゲームは昨シーズン王者の川崎フロンターレとその前年王者の横浜Fマリノスです。好カードゲームをボランチの選手を中心に解説していきます。(※CMFを含みます)
チーム紹介
まずは両チームのチーム紹介からです。
川崎フロンターレ
昨シーズン王者川崎フロンターレは自分たちでボールを動かして試合を進ることが多いです。選手の入れ替えもそれほどなく、今年も優勝候補と言えるでしょう。
監督 鬼木達
フォーメーション 4-1-2-3
ボランチ アンカー:ジョアンシミッチ 2CMF:田中碧、脇坂泰斗
横浜Fマリノス
2シーズン前の王者横浜Fマリノスは攻撃的なスタイルをとっています。自由度が高く、色んな攻撃の選択肢があるチームです。それと引き換え失点の多かった昨シーズンの課題をどこまで改善できるかが優勝へのポイントになりそうです。
監督
アンジェ・ポステコグルー
フォーメーション 3-1-3-3
ボランチ アンカー:扇原貴宏 2CMF:ティーラトン、和田拓也 OMF:天野純
試合結果と両チームスタッツ
12 シュート 4
8 枠内シュート 3
56% ボール支配率 44%
302(83%) パス(成功率) 269(81%)
2 オフサイド 1
4 コーナーキック 3
3 ファウル 5
0/0 警告/退場 0/0
18 シュート 11
11 枠内シュート 7
49% ボール支配率 51%
482(80%) パス(成功率) 588(80%)
3 オフサイド 2
6 コーナーキック 7
9 ファウル 9
0/0 警告/退場 1/0
両チーム ボランチ選手の試合への関わり
まず川崎フロンターレはアンカーの位置にジョアンシミッチ選手を置き、脇坂泰斗選手と田中碧選手は一列前で比較的サイドのスペースにも流れながらプレーをしている印象です。ジョアンシミッチ選手の特徴として身長の高さを活かしたどっしりと構えられる安定感と、制度の高い左足から繰り出されるサイドチェンジは試合の流れを作っていました。ジョアンシミッチ選手の存在が脇坂泰斗選手と田中碧選手の自由度を高めていました。得点シーンは2点とも脇坂泰斗選手と田中碧選手を起点とする攻撃でした。
続いて横浜Fマリノスですが、こちらも同様に扇原貴宏選手をアンカーに置きティーラトン選手と和田拓也選手を一列前に置く形をとっていましたが、3選手の距離感は近めでボールを回していく意図があったように思います。レアンドロダミアン選手のハードワークを筆頭に川崎フロンターレの前線からの激しいプレスに苦しめられていた印象ですが、後半にはスタッツにも現れていますがチャンスを生み出していました。
両チームの特徴が出ていたゲームは次回対戦時も楽しみな好カード
前半の2得点で川崎フロンターレがそのまま逃げ切る形になりましたが、横浜Fマリノスの決定機が決まっていればどっちが勝つかわからない試合だったのではないかと思います。
次回の対戦にも注目したいですね。個人的にはジョアンシミッチ選手のプレーに注目していきたいと思います。
小学生に戦術は必要?サッカーの戦術いついて知っておきたいこと
小学生に戦術は必要?サッカーの戦術いついて知っておきたいこと
皆さんは小学生にサッカーを教える時に戦術を教えますか?またどこまで戦術について話しますか?
「小学生に戦術は必要ない!」と言う人から「試合に勝つために」しっかりと戦術を組み立てる人まで様々ですが、今回は戦術の根本的な概念から考え方までわかりやすく解説していきます。
戦術とは?
戦術は作戦戦闘において戦力を運用する術策であり、軍事学の根幹的な学問でもある。事前に準備調整が行われる計画戦術と、応急的に行われる動きの中の戦術がある。戦術の究極的な目的とは戦闘での勝利であり、戦略による指導の下で戦術は戦果を最大化しようとするために実行される。(Wiki Pedia参照)
そもそも戦術とは何なのかを調べました。
かなり専門用語が多くてわかり辛いですが、一言で言うとどうやって戦うかを考えることだと思っています。
個人戦術とチーム戦術
サッカーにおける戦術では個人戦術とチーム戦術があります。それぞれを知ることでより戦い方は洗練していきます。具体的に個人戦術とは何なのか?チーム戦術とは何なのか?を説明していきます。
個人戦術
個人戦術とは文字の通り個人でどのように戦うか?を考えることです。サッカーの試合中全ての指示を待つことはできません。そのほとんどを最終的には自分の判断で局面を解決する必要があります。自分の能力を把握してどうすれば勝てるか?を考えることが個人戦術です。小学生年代でできるだけ多く個人戦術を身につけましょう。
チーム戦術
チーム戦術は個人戦術とは対照的にチームとしてどのように勝つか?を考えることです。個人戦術はこのチーム戦術の中に入っています。サッカーはチームとしてスコアを競う競技なので、個人が勝つことがさきにくることはありません。小学生年代でありがちなのは身体能力の高い選手が個人能力で圧倒しますが、最後のシュートを決めさせてもらえないことです。これはチーム戦術と個人戦術がうまく機能していないと言えます。
グループ戦術
個人戦術とチーム戦術とは別でグループ戦術があります。わかりやすく言うと、試合の局面を切り取った時に数人(2、3人)で局面を打開することです。小学生年代では個人戦術と並んでグループ戦術をトレーニングしていくことをオススメします。
戦術を考えるとサッカー観が変わる
今回はサッカーにおける戦術について解説しました。小学生年代では各チームのレベルにもよりますが個人戦術とグループ戦術を理解して実践できるようにトレーニングすることをオススメします。その後に始まるチーム戦術を理解して実践するためにも大切な要素だと思うので、ぜひ参考にしてください。
オーストラリアで最高のサッカークラブとの出会い
サッカークラブ宛に書いた手紙の日本語訳
この1年間、私はここでとても素晴らしい時間を過ごしました。
クラブの歴史の一部になれたことを誇りに思います。
本当にありがとう。
私がオーストラリアに来て2年経ちますが、私は未だに言葉の壁を感じることがあります。
しかし、私たちはサッカーを通して多くの言葉を交わしてきました。
そしてそこにはみんなからの多くの理解と優しさがありました。ありがとう。
今シーズンにチームで定めたトップ5と言うゴールに到達できたことをとても幸せに感じています。
しかし、私自身は長い間怪我と闘う時間を持ちました。
これは私のサッカーキャリアの中で初めての経験で、精神的にも肉体的にもタフなものでした。
しかし、この経験はこれから先のサッカーだけでなく私の人生のパーソナルな部分を助けてくれることを確信しています。
私は2年間家族と会っていません。
しかし、今はこのクラブのすべての人たちが私にとっての家族で私たちのホームは私にとっての家です。
本当に本当に素敵な1年でした。
私はそれを望まないが来シーズンもしかしたらチームを去る人もいるでしょう。
ここで出会った全ての人のこれからの幸運を願っています。
サッカー人生で最大の怪我から学んだこと
怪我から学んだこと
現在オーストラリアでサッカーをプレーしています。
7月のリーグ再開直後に怪我をし、現在治療中です。
2ヶ月以上プレーできていない状況ですが、今回怪我をして気付いたことを書きたいと思います。
リーグ中の怪我なのでそのままプレーするべきか治療してから復帰するべきかを判断する必要がありましたが、そのままプレーをする選択しました。
その結果、怪我がより長引いてしまいました。
多かれ少なかれ怪我はすると思いますが、その時に第三者目線で自分のことを見れる冷静さが必要だったと思います。
・チームからの評価を受けているのは怪我をする前のパフォーマンスの自分
・チームのために働きたい/助けたいと思うなら100%チームからの要求に応えられる環境を作ってからの方が良い
・気持ちだけの判断は大概リスクが大きいままなので、特にケガをしてからは常に自分の心をコントロールするように努め全うできる環境を整える
改めて、プロらしさとはいくつもの要素でできていると思いますが、周りの人に良い影響を与えられるというのはプロとしての大切な要素だと学びました。
今回今まで経験したことのない大きな怪我をきっかけに、向き合えていなかった部分を見たように思います。
ただきっかけというのは自分が気付いてない、向き合っていないだけで常にあって
周りの人たちが常に与えてくれていたと思います。
自発的な意思がなければ、良い知識や環境もただ情報として目に入ってきているだけになってしまいます。
自分を進化させ続けることもプロとしての大切な姿勢だと思います。
今はプレーができない状況で自分に出来ること、チームや周りに良い影響を与えられることを探し、行動しています。
これから海外でチャレンジする選手や、今後怪我と付き合っていく選手のプラスになると嬉しいです。